MEGADETH 2

ここからは幸せのメガデスロードに突入する訳なんだがその前に流石のメガデスロード、リードギターとドラムがさくっと首です。そしてなんとデイブ&デイブが薬抜き、アルコール抜きに成功。これでかい!

ラスト・イン・ピース

ラスト・イン・ピース

4th。前回書いたボーカルメロディーへの自信と、ギターリフを磐石にすることに徹底したベース。それが展開する瞬間こそがサビの曲展開と中途半端になることなく融合。それを可能にしたのが新加入のリードギターとドラムなのは確か。まずはドラムのニック・メンツァ。テクニカルなドラマーなのは間違いないですが、そこにとどまらないドラム自体のグルーヴが抜群に安定しとる。手数の多い箇所でも決して強火になることなく、手数の少ない箇所でも決して弱火になることなく、常に中火の範疇でいてくれる。プロデュースの力も大きいんでしょうが、ニックのセンスも大きい。この時期のメガデスには確実に必要なドラム。そんでリードギターのマーティ・フリードマン。灰汁を消すベース、中火で煮込んでくれるドラム。後はそれにみあう野菜さえあれば何もいうことなし。ムステインのうま味を受け止めながら自らのうま味も出す、そんな白菜のようなものがあれば。つう訳で白菜ギター、マーティの登場。滑らかさがそのまま美しさと言わんばかりのギター。東洋的と言われるんだが、日本人好みってのがしっくり来るような。ハワイ出身の人(デビューしたバンドの名前がまんまHAWAIIだった)なんすがメタルミュージックと共にラジオから流れる日本語放送も聞いてたらしく、都はるみなんかがお気に入りだったらしい。そのマーティの白菜ギターが早速良い仕事しまくり。1st〜3rdで培った物を最高のメンバー加入でレベルアップしまくりで昇華。単純にメタルミュージックとして他の誰も歩いてない地平を開拓。変なメタルを探し歩く好事家達も、もう俺等が教える事は何もないと謎の上から目線で見送った事でしょう(そしてこの頃の彼等はカーカスを見つけた事でしょう)。メガデスロード、ようやく爆進し始めです。

破滅へのカウントダウン

破滅へのカウントダウン

5th。もう怖い。やたら怖い。ムステインのメンバーへの信頼の厚さが怖い。エレフソンのベースも俺がリフメイカーだと言わんばかりに曲をぐいっと引っ張る引っ張る。マーティ、ニックもツアーこなしてメガデスサウンドに馴染んでる馴染んでる。でムステインもメロディー作りが更にこなれてきたのか、癖がありつつも耳を惹かれる「歌」を歌う歌う。磐石の出来。ビルボードチャートもメガデス史上最高の2位。メガデスロード爆進につぐ爆進。

Youthanasia/Hidden Treas.

Youthanasia/Hidden Treas.

6th。の前に、好事家が去って変わりに好時魔が来たんでしょうか。ムステインが医者に貰った風邪薬に以前たしなんでいた薬と似た成分が入ってたらしく、またたしなみ始めちゃいます。お薬は?ええ…たしなむ程度なら…ってうるせーわ。それで封じ込めに成功してたヤン・チャ太郎君が一気に噴出。問題行動も噴出し、ツアーもキャン・セル太郎に。しばし入院。メガデスロード2歩戻る。だが好時魔をぶっ飛ばすのに最も有用な「何が功を奏すか分からない(前文章より4回目)」を発動。ツアーキャンセルしちまったんならアルバム作っちまおうぜって、なんと皆で合宿状態で曲作り。大学生じゃねーんだからとは言うまい。そこで作られた楽曲はバンドの一体感が更に深みを増して、ムステインの歌まで深みを増します。ムステインの歌に深みとかってもう凄いとこまで来ちまってたね。音楽家としてまっとうに成長してってんのが分かる。ただ少し老けこんじまったかなとも思ったが、そんなことも些細な素晴らしいメタル・ロッキンなアルバム。
クリプティック・ライティングス

クリプティック・ライティングス

7th。メタルな質感が少し増え良い出来の曲も多い、のに何故か随分老けこんできてる印象。洗練の輪と熟練の輪の両輪。洗練の輪にエンジンが付いて走っていたのが、ここから熟練の輪にエンジンが付いたのかもしれない。このままアルバムを作り続ければ最高の熟練メガデスが出来たのかも。

メガデスロード、ここでドラムのニック・メンツァがほぼ首の脱退。幸せのメガデスロードに暗雲。

暗雲ついでに疲れたんで続きはまたいつか。