MEGADETH 1

もし君がアパートに住んでいて、下の階の部屋から聞こえてくる音楽の音が耐えられないくらい大きかったらどうするだろうか。ベランダから下の階の部屋に向かって鉢植えを落とすだろうか。流石にそこまではしないだろう。更にはその下の階の部屋の奴となんやかんやあってバンドを組んだりはすまい。更に更にはそのバンドがビルボードTOP20常連(最新作は3位!)なんて流れには確実になるまい。いやもうコメディ映画ですね。そんなバンド、メガデス。何が功を奏するか分からんもんだ。

HR/HMの世界で一時隆盛を誇ったスラッシュメタルなるムーブメント。テクノの世界でのドラムンベースみたいなもんでしょうか。そういやドラムンベース界の大物、スクエアプッシャースラッシュメタルバンドでベース弾いてたとかとか。いまだにスラッシュメタルをやり続けるバンドや新たなスラッシュメタルバンドが出てきたりでニッチな世界ながら確実に1ジャンルを作ってます。その創成期の4大バンド、スレイヤー、メタリカアンスラックスメガデスメタリカリードギター首になったデイブ・ムスティンがギター&ボーカルになり、鉢植えが取り持つ縁でベーシストのデイブ・エレフソンと歩み始めるメガデスロード。

Killing Is My Business

Killing Is My Business


Peace Sells...But Who's Buying

Peace Sells...But Who's Buying

1st、2nd。リードギターはクリス・ポーランドでドラムはガル・サミュエルソン。ジャズ畑から引っ張ってきたらしい。ジャズミュージシャン目指してたエレフソンの紹介でしょうか。1stにつきましては製作費の半分を薬(気持ち良くなる方)と飲物(気持ち良くなる方)に使った為に音がショボいショボい。80年代のC級ホラー映画のサントラみたいになってます。しかし何が功を奏するか分からんもんで(こん文章2回目)、一部の好事家の熱い支持を受けちまう。曲自体は後にインテクレチュアル・スラッシュメタルと言われるんだが、展開する瞬間こそがサビであるといわんばかりにこれがプレイ出来たら楽しいだろうなと思わせる構成力で好事家の支持も頷けるってもんでさ。でメジャーに移籍して増えた製作費を普通に使った2ndも音が格段に良くなり、ツアーした経験かバンドのアンサンブルもかなり堂に入った鳴り。更にファン層を拡大する出来。メガデスロード爆進の予感が漂ってました。

ソー・ファー・ソー・グッド...ソー・ホワット!

ソー・ファー・ソー・グッド...ソー・ホワット!

3rd。ここからメガデスロードの本領が始まります。リードギターとドラムが首に。リードギターがジェフ・ヤング、ドラムがチャック・ビーラーに。気持ち良くなる薬と飲物の依存がさらに拡大。後にムステインが語ってましたが薬代欲しさにかなりキャッチーなアルバムにしたとの事。前2作に比べてだが。確かに聞きやすいというか、パンク的なキャッチーさが増えてる。アナーキー・イン・ザ・UKカバーしてるしね。このアルバム自体はある程度売れはしたが今後どうなっちまうんだと初期に支持した好事家は眉をひそめたことでしょう。一発のヒットの代償に培ってきた音をないがしろにして消えてったバンドも多かったし。だが何が功を奏するか分からない(こん文章3回目)。曲をキャッチーにする為にはメロディーを分かりやすくせねばならん。歪なメタルをやってるくせにメロディーに対するこだわりは確かにあったが、洗練されたメロディーを作らなければならん。しかし頼りないながらもそれをこなしちまってる。この時にムステインはボーカルメロディーを作る自信を得たんじゃなかろか。ベースも小難しい事はせずにギターリフの(低い方の)7,8弦目に徹している。それがムステインの作るギターリフの灰汁を消す事に成功してる。そこが好事家達の不満だった訳だが。この2つの要素がまさかあそこまでの音に昇華しようとは。伊藤政則でも予測できまい。

てか疲れた。続きはその内。1st〜3rdでこんなに書くとは思わんかった。