PAUL STANLEY

去年の暮れでございます。仕事帰り歩道をトボトボ歩いてましてん、そしたら向こうから歩いて来てた男女が俺から10m程の所で立ち止まりまして、男性がかなり強引目に女性にキッスかましました。最初は抵抗していた女性が!ゆっくりと!だが確実に!男性を受け入れ始め!腕をゆっくりと!男性の首に巻き付けたその時!俺が横を通りすぎました。向こうは止まって俺は歩き続けてんだから当然そうなるわな。どうかその時の俺の気持ちを想像して頂きたい。想像してくれただろうか。うむ、同情という名の杯ありがたく戴こう。嘲笑という名の杯もこの際飲み干そう。うむ、馳走になった。

人前でキッスとかどうなんだと思ったんだが、何万人規模の観衆の前に立つキッスもある訳で。そう子供だましの芸術とも呼びたい僕等のロックスターKISSだ。
そんなKISSがメンバー4人同時にソロアルバム作りました。全員アルバムタイトルがKISSです。素晴らしき子供だまし魂。クラクラしてきます、色んな意味で。

でボーカル&ギターのPAUL STANLEYのアルバムKISSだ。バンドのKISSのメインソングライターだけあってKISSまんまどす。
エレキギターに魔法が掛かってた時代の象徴みたいなアルバム。エレキギターに掛かってる魔法を一番信じてたのがPAULなんじゃないかと思うよ。一番信じて無かったのがベースのGENEだな、多分。

SWEETとかSLADE、もっと言えばANIMALSなんかが好きな人はビビっと来るんではなかろうか。PAULのギターが冴えに冴えてるハードポップアルバムになってます。エレキギターの鳴りが時代越えて魔法を聞かせてくれやがりますな。

Paul Stanley

Paul Stanley