ANTON BRUHIN

雪、凄かったね。というわけで、土曜は自分の働く店の駐車場で雪掻き。途中常連客の方々に労いの言葉なんぞを貰いながら、パートのお婆ちゃんにカレーマンなんぞをを貰いながら雪掻き。
途中、こんな雪の中犬の散歩してる爺さんに声を掛けられる。雪凄いね、と言われたので20年振りの大雪らしいっすねーと返すも無反応。間を置いて駐車場広いのもこういう時は考えもんだねと言われ、そうっすねーお湯でも出るようになってればいいんすけどねーと返すもやはり無反応。ならばとこちらからこんな寒いのに犬は元気っすねーとふっかけてみるも強まる雪足に比例するかのように強まる無反応。その時だ、犬がワン!と一鳴き。すると爺さん、おー帰りたいのかと犬と共に去りました。俺の言葉は届かないのに犬の言葉は届くのかと、白銀の駐車場の中に埋もれてしまいたい、そんな気分になりました。

そんな日の夜はスイス出身のANTON BRUHINさんの作品集でも聞いて慰めて貰おうと、CDの山から引っ張り出してきたIN OUTなるアルバム。
先ずはカセットテープの録音ボタン&一時停止ボタンでザッピングのように有象無象の音が降ってくる曲。録音&一時停止の時のガチャって音が漏れなく付いてきて、それがパーカッションの役割してるようなのも素敵。そんな曲で25分程音に埋もれたら、今度は20分程(多分)自作楽器の管楽器のゆるーい旋律に温めてもらいます。この20分程の曲、色々な録音技術使ってるんでしょう、自由なような計算しつくされたようなとんでもないチャーム爆発の曲。こげに愛でたくなる曲も凄い。で10分、4分の小曲で〆。
誰にも作れない音なのに誰でも作れてしまうんじゃないかって思う。この誰にでも作れるんじゃないかって雰囲気を壊さないのって一番難しい。難しい事をさらっと茶目っ気で乗り越えて行く痛快な作品集。

In Out

In Out